言語種別 日本語
発行・発表の年月 2010/12
形態種別 著書
標題 『高度成長の時代2 過熱と揺らぎ』
執筆形態 共著
出版社・発行元 大月書店
巻・号・頁 119-153頁
概要 「ニュータウンの成立と地域社会──多摩ニュータウンにおける「開発の受容」をめぐって」(分担執筆)
東京の西郊に広がる日本最大の郊外ニュータウンである多摩ニュータウンを事例に、高度成長期における地域社会の開発をめぐる葛藤と受容を論じた。多摩ニュータウンが成立するにいたった政治的な経緯について概観した上で、開発への同意/反対、あるいは地域基幹産業の転換/維持の聞で揺れ動く地域社会内部の苦悩や、推進/抵抗という単純な二者択一では捉えきれない地域社会の葛藤に注目し、多摩ニュータウンの計画が本格的に進行していく中で地域社会が開発を受容するに至った過程やその要因を検討した。その結果、多摩ニュータウン開発は農業の継続を希望する農家の意向を切り捨てる形で行われたが、他方で、農民の中には農地売却による現金収入に期待して開発に賛成する者も多かったため、多摩ニュータウンは住宅とその関連施設で埋め尽くされることとなり、第一次産業をまったく欠いた「無産業地帯」と化していったプロセスが明らかとなった。
ISBN 978-4-272-52092-3
AmazonURL https://www.amazon.co.jp/dp/427252092X