言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2005/08 |
形態種別 | その他 |
標題 | 在宅ケア事典
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執筆形態 | 共著 |
出版社・発行元 | 中央法規出版 |
巻・号・頁 | 全600頁 |
著者・共著者 | 監修:日本在宅ケア学会 編集代表:島内節、白澤政和 共著者:未定、久松信夫
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概要 | 平成17年8月予定 在宅ケア学は、人口の高齢化、施設から在宅への施策動向、人々のQOLを求める意識の高まりなどを背景に、医療・看護・社会福祉・リハビリテーション・公衆衛生等々の学際的な実践者・研究者によって発展をみせているが、「在宅重視と自立支援」が声高に叫ばれている今日、在宅ケア実践と在宅ケア学進展の手がかりとすべく執筆された事典である。 A5版 全600頁(予定) 本人担当分:「「緊急通報システム」「グループホーム」「指定居宅介護支援事業」」(単著担当頁は未定)を単著。 「緊急通報システム」 緊急通報システムの対象者は、身体虚弱のため緊急事態に機敏に行動することが困難な方や、突発的に生命に危険な症状の発生する疾病を有する方などである。このシステムは「緊急通報体制等整備事業」として国の「介護予防・生活支援事業」に盛り込まれている。緊急通報システムが十分に稼動するためには、その土台としての近隣住民との顔なじみの関係があるなどの、地域づくりやまちづくりが必要な要件だが、昨今問題にされる「孤独死」を予防するためにも、緊急時のみならず普段から高齢者等とのコミュニケーションが欠かせない点を強調した。 「グループホーム」 本項目では認知症高齢者を対象とするグループホームに限定した。従来のわが国では、大規模・大集団での制約の多い施設で高齢者の個別性を重視したケアが展開されていたかという反省から、個別ケアを中心に高齢者の人権を尊重しよりよいケアを行おうという志向から注目され、1987年にわが国第1号のグループホームが誕生し、現在では介護保険制度の充実によって約3千ケ所に急増した。認知症高齢者に家庭的な環境と雰囲気を提供し、心理的な安定を維持するための様々な工夫がなされていることが特長である。しかし、認知症高齢者へのケア方法の未確立や質の確保、スタッフ教育・研修、設置の増大と影響などの課題があり、それらを克服することの重要性を説いた。 「指定居宅介護支援事業」 居宅介護支援とは、要援護者やその家族がもつ複数のニーズと社会資源を結びつけることで在宅生活を支援することと定義し、2000年4月の介護保険制度によって用語化された。この業を行う事業者は都道府県の指定を受けなければならない。基本的留意点は、利用者及びその家族の主体的な参加及び自らの課題解決に向けての意欲の醸成と相まって行われることである。この業を行う介護支援専門員は、利用者自身の立場に立ち、その居宅において自立した日常生活を営むことができるよう支援することが基本的方針である。それを踏まえて、高齢者自身によるサービスの選択、保健医療福祉サービスの総合的・効率的な提供、利用者本位、公正中立の理念を実現するよう努めなければならない。しかし、指定居宅介護支援事業者は、指定居宅サービス事業者と併設しているところが多数を占め、事業の公正中立な事業の運営、事業所の適切な人員配置がなされているのか十分に吟味し、かつ介護報酬と介護支援専門員の質の向上が課題であると説いた。 |
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