言語種別 日本語
発行・発表の年月 2001/03
形態種別 著書
標題 体制擁護と変革の思想
〔中央大学社会科学研究所・研究叢書10〕
執筆形態 共著
出版社・発行元 中央大学出版部
巻・号・頁 319-350頁
著者・共著者 編者:池庄司敬信
共著者:和田重司、齊藤俊明、高橋和則、下條慎一、落合隆、鳴子博子、横山清彦、大矢温、村井淳、大木昭男、土橋貴、山田博雄、中島吉弘、崔長根、中村勝己、高橋善隆
概要 本書は15章から構成され、世界の歴史において展開された諸々の体制擁護と変革の思想を取り上げ、それらの思想構造を究明すべく5年にわたって試みられた共同研究の成果である。
A5判 全498頁
本人担当部分:「第一三章 梯明秀の三木哲学批判――京都学派左派にみる戦時下抵抗の思想構造と射程」
p.319~p.350
本論文は梯明秀の三木哲学批判を分析することを通して、1930年代の「暗い谷間」と呼ばれた日本ファシズム体制下の抵抗と変革の思想を浮き彫りにするとともに、彼らの哲学を、個人の尊厳を普遍的原理といて承認することなく同質化を追求してきた近代日本精神史における貴重な遺産として位置づけている。言い換えれば、本稿は三木清と梯明秀に思想史的な観点から光をあて、戦時下のファシズムにあって三木は「抵抗の哲学」として、梯は「反抵抗の哲学」として生き抜いた彼らの思想と行動の原理と意義を解明したものである。