言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2025/09 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | イギリスの放送アーカイブ公開(後編)
資料映像の販売事業 ~BBC Motion GalleryのClip Licence~
|
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 「放送研究と調査」 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | NHK放送文化研究所 |
著者・共著者 | ◎大墻敦、大髙崇(NHK放送文化研究所 主任研究員)
|
概要 | イギリスでの放送アーカイブの公開・利活用に関する取り組みを調査した成果を報告する、2回シリーズの後編。BBCの子会社BBC Studiosが、Getty Imagesと提携して行う資料映像の販売事業(Clip Licence)である「BBC Motion Gallery」について、責任者へのインタビューをもとに、事業の目的や仕組みを伝え、分析する。また、前後編のまとめとして、現在イギリスで過熱するAIをめぐる著作権制度改正の議論を取り上げ、生成AIという新たな課題を放送アーカイブの側面から考察する。第1章では、BBC Motion Gallery事業責任者へのインタビューによって、BBC側とGetty Imagesとの連携が、互いの強みを生かし合い、相乗効果をもたらしていることを明らかにする。BBC側には、大量で良質なアーカイブがあり、Getty Imagesには世界的な販売網と魅力的なプラットフォームがある。また、市場調査に基づき、ニーズの高い資料映像を迅速に提供する取り組みを行っている。ただし、BBCの編集方針に背くようなアーカイブの二次利用を防ぐ措置も講じている。第2章では、2024年12月のイギリス政府の提案を発端とする、AI学習を促進する著作権制度の改正をめぐる論点を、映像アーカイブの業界団体Focal Internationalの担当者へのインタビューなどから抽出する。法的なルール作り、運用の透明性などの論点とともに、プロフェッショナルが取材・撮影した映像である放送アーカイブの価値とは何か、がメディア界への大きな論点となるべき時代が到来している。 |
researchmap用URL | https://www.nhk.or.jp/bunken/d/research/oversea/BUNA0000010750090004/ |