言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1985/03 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 枯れた樫の木-イェイツとスウィフト
|
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『東洋大学大学院紀要』 |
巻・号・頁 | (21),299-310頁 |
概要 | B5判
W.B.Yeats 65歳の頃に書かれたクレイジー・ジェーンを主人公とする連作詩は、Yeatsのそれまでの作品とは趣が異なる。およそ甘美、崇高からはほど遠い破礼歌もどきの内容やバラッドという形式、虚飾を剥ぎ偽善を突き、真実を明るみに出そうとするところに、アングロ・アイリッシュの先達で、諷刺、諧謔、真実曝露に命を賭け、すさまじい老年を生き抜いたJonathan Swiftの影響を読みとることができる。Swiftはオクトシラビック・カプレットというかっちりした詩形を用いることによって、自らの激情をコントロールすることに成功した。詩の「勢い」の大切さに気付きつつ、自由詩では感情の抑制がきかなくなると考えていたYeatsにとって、Swiftの詩形は一つのモデルを与えたと思われる。ある時からYeatsがバラッド形式を頻繁に用いるようになった理由と効果を、Swiftとの関連から考察した。 |
|
|