言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1999/11 |
形態種別 | 学術雑誌 |
標題 | ‘The Statues’を読む -東西の邂逅 (査読付き論文)
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執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『イェイツ研究』 |
巻・号・頁 | (30),67-75頁 |
概要 | A5判
詩‘The Statues’は、時代の特徴を示す彫像を謳うことによって、歴史の大きな流れを捉えた作品である。ピタゴラスやフィディアスが活躍した古代ギリシャ、仏陀の登場、アイルランドのクフーリン像、それぞれの描写から、ヨーロッパ対アジアという対立の構図を描きたくなる。そしてYeatsはギリシャの彫像を理想的な形態とみなしていたと結論づけられることが多い。しかし、この詩のタイトル‘The Statues’が静的staticなものでありながら、詩の中に使われている動詞はmove, put down, put off, cross, crawl, stalkなど動作を表すものが多く、全体の印象がKineticであるように、この詩にはむしろ、ヨーロッパ対アジアという固定化された対立ではなく、西と東のもっと流動的な相互作用がみられるのではないだろうか?ピタゴラスの<比の理論>、ギリシャ彫像と仏陀の顔に共通した無表情等を手がかりに、‘The Statues’の新たな読みを試みた。 |
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