言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2010/03 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 貞享期の朝幕関係―京都所司代土屋政直を中心に―
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執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 桜美林論考 人文研究 |
出版社・発行元 | 桜美林大学 |
概要 | P.129~146。本稿では、貞享二年に所司代に就任した土屋政直に着目し、土屋と江戸の老中らとの間で往復された書状(写)をもとに、霊元天皇の「院政」への指向に対してとられた幕府側の対朝廷政策を明らかにした。そこでは、貞享三年末、土屋は老中及び側用人らの奉書を後ろ盾に霊元上皇の朝政関与を排除する指示を行い、関白・武家伝奏・議奏による朝廷統制を指示し近世初期からの統制機構の枠組みを維持・補強しようとしたこと、議奏人事に関して、朝廷のみで決定していた慣例を変更し、江戸の内慮伺いを義務づけることを幕府が指示したこと、「院政」を指向する霊元上皇が議奏を院御用を掌る職制的位置づけにしようとしていたが、土屋は禁中御用を掌る本来の職制的位置づけに修正を行うよう指示したこと、土屋の政策が内慮伺いという近世の朝幕間の基本ルールを確認させ、近世朝幕関係の基本的な交渉システムが整ったこと、などを明らかにした。 |
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