言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1997/10 |
形態種別 | 学術雑誌 |
標題 | 三つの顔を持つ女神 -イェイツの The OnlyJealousy of Emerについて (査読付き論文)
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執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『イェイツ研究』 |
巻・号・頁 | (28),14-22頁 |
概要 | A5判
アイルランドに古くから伝わるクフーリン伝説の中のThe Only Jealousy of Emerは、クフーリンと女性二人の三角関係を描いている。このオリジナルを元に同名のタイトルをもつ戯曲をものしたW.B.Yeats は、クフーリンの恋人であるもう一人の女性を加えて四角関係に作り変えた。作り変えたからにはそれなりの理由があろうが、「そこには伝記的な含みが読み取れる」程度の指摘しかこれまでなされてこなかった。「伝記的な含み」のせいで、作品鑑賞がつまらなくなるかのように。しかし、その含みが逆に作品の面白さを際立たせ、一層興味深いものにしてくれる場合もあるのではないか。なぜならこの時期のYeatsの最大の関心事は、自分がどの女性と共に生きるのが一番いいかということであり、Yeatsを取り巻く女性、Maud Gonne, Iseult Gonne、Georgie Hyde-Leesとの関係が戯曲の登場人物に明らかに反映されているからである。Yeatsは、満たされない欲求こそが、創作への拍車になるという結論に達する。 |
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