言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2016/06 |
形態種別 | 著書 |
招待論文 | 招待あり |
標題 | 「シャリーアにおける飲酒の是非―イスラーム的規範の多元性―」
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執筆形態 | 単著 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 宗教研究 |
巻・号・頁 | (386),343-367頁 |
著者・共著者 | 堀井聡江
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概要 | イスラームにおける酒の禁止は日本においてもよく知られている。事実、何らかのイスラーム化政策を必要とする現代のムスリム国家にとっては、酒の禁止は最もわかりやすくかつ簡単な方法である。しかし、逆に言えば多くのムスリム国家では酒が消費されており、製造や輸出がさかんな国まである。それはイスラームの戒律が守られていないというより、シャリーア(イスラーム法)自体が不統一だからである。
本稿では次のことを明らかにする。イスラームの聖典クルアーンはワインの飲用のみを禁ずるが、その沿革および禁止の性質は不明確である。酒の禁止は、そこにイスラームの理想を求めた承主義運動の影響を通じてイスラーム法学の多数説となったが、ワイン以外の酒は酩酊しない限度で飲用を認めるハナフィー派の学説もシャリーアを構成していた。また、いずれの立場も飲酒罪に法定の処罰を科すことに対して現代のイスラーム主義者ほど積極的とはいえない。 |
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