言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1996/07 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | S.ルークスのマルクス 主義批判と1989年革命論
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執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 中央大学社会科学研究所・研究叢書4『革命思想の系譜学――宗教・政治・モラリティ』 |
出版社・発行元 | 中央大学出版部 |
巻・号・頁 | (4),319-350頁 |
概要 | 本稿は、S.ルークスの(道徳性)認識を手がかりとして、マルクス主義の思想構造上の問題性とその今日的な再検討の意義を明らかにしようとしたものである。具体的には、第1に、マルクス主義の思想構造を維持する限り、道徳性の条件としてある希少性や特殊性、多元性、限りある合理性、さらには限りある資源や限りある同情心といった歴史貫通的な諸事実が克服可能な偶然的なものとして捉えられてしまい、想像しうる一切の社会の特質として出来するもの、不可避的な諸事実としては捉えられない、ということが確認される。第2に、その結果、マルクス主義の《解放の道徳性》には、己が構想する世界体系の妥当性や正当性について根底から問い直す契機が原理的に欠如してしまう点が明らかにされる。
A5判 |
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