言語種別 日本語
発行・発表の年月 1997/03
形態種別 学術雑誌
査読 査読あり
標題 「牧歌の国」の肉体搾取―The White Peacockのネザミアについて
 (査読付き)
執筆形態 単著
掲載誌名 日本ロレンス協会学会誌『D. H. ロレンス研究』
巻・号・頁 (7),1-14頁
概要 D. H. Lawrenceの小説The White Peacockに登場するネザミアという田舎は、平和で美しい場所として描かれている一方、当時の田舎の厳しい経済状況をも反映しており、決してユートピアとしてだけ描かれてはいない。それでもネザミアを美化する描写が執拗に繰り返されているのは、帝国の危機的状況を救うものとして田舎の労働者の健康な肉体があてにされ、田舎を美化する風潮があったことによると考えられる。またその描写は、田舎の労働者達が実際は経済的苦境にあえいでいることを、中産階級である読者達から隠す働きもしていると思われる。