言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1990/03 |
形態種別 | その他論文 |
標題 | 『メイジーの知ったこと』考
|
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『オビリン・レビュー』 |
巻・号・頁 | 14,31-38頁 |
概要 | A5判
Henry Jamesの長編小説What Masie Knewにおいては、「子どもはおとなの父である」とういロマン派の理念を表す言葉が、理想でも逆説でもない現実となり、事態はかなり深刻である。親、または保護者としての責任をもつべきおとながしっかりしていないために、普通ならばおとなによって世間の苦労から守られるはずの幼い子どもが、逆にかれらを励まし救ってやらねばならなくなる。主人公である少女メイジーは、憎み合う両親のあいだをメッセンジャーとして行ったり来たりしていたが、やがて自分に託された言葉が相手の感情を傷つけることに気づき、沈黙するようになる。言葉の反芻や間の取り方など少女のセリフを分析し、感受性の豊かな子どもが身勝手な大人に囲まれながらも、たくましく成長してゆく過程を辿った。 |
|
|